君の雪は解けない

『ああ、まあそうだろうね。だけど君以外ではその人数は厳しかったんだよ』

「そう。⋯⋯早く回収を頼んだよ。○○○-×××の路地裏ね」

『早急に人を向かわせるよ』


その言葉を聞き終え、眞雪は通話を切る。
そしてふと、先程の男の言葉を思い出して片方の口角を上げた。

(⋯⋯冷泉の犬、ねぇ)

そんな風に言われるのは初めてじゃないし、ある程度自覚だってある。

だけど、


(人に言われると、変な感じするなぁ)