君の雪は解けない


それほど嬉しかったのか、
歓喜の声を漏らす白蓮に「仮だからね」と念押しするも、その騒がしさが薄れることはない。

(⋯⋯なんていうか。すごい純粋だなあ)

きゃっきゃ、と女子の様に騒ぐ白蓮は、眞雪の目にはそう映った。


「じゃあ、今日さっそく倉庫行かないか!?早く眞雪を紹介してぇし!」

「そうだな。眞雪、今日の予定空いてるよな?」

「⋯そうこ⋯⋯」


眞雪は自身の問われていることにも気づかずに、

倉庫がなにか暴走族と関係のあるものなのだろうか⋯と唸った。


「⋯まさか、分かってない?」

「⋯⋯眞雪、深く考えるな。たまり場のようなものだと考えればいい」

「たまり場⋯⋯白蓮の人たちがたくさん居るということ?」