*
・
眞雪の旧友である男は、
黒スーツといういかにも輩な恰好で登場した。
(仕事中だったのだろうけど、これじゃあ怪しまれる)
思わず大きなため息を吐いてしまいたくなったが、
白蓮の方を見ればそんな気も無くなった。
なぜかって、彼らは黒スーツではなく有瀬の風貌に見惚れているからだ。
幼少期から見ていた眞雪からしても、美しいと思えるほどの造形に、
今ばかりは感謝するしかない。
「⋯⋯紹介するよ。この人は、有瀬」
僕たちの2つ上ね、と追加した情報は、ひどく彼らを困らせたよう。
黒スーツと有瀬の造形を交互に見比べて、首を傾げている。
その視線は、これほど大人っぽい人が19歳なのか、という困惑の意味合いだと眞雪は思った。
・
眞雪の旧友である男は、
黒スーツといういかにも輩な恰好で登場した。
(仕事中だったのだろうけど、これじゃあ怪しまれる)
思わず大きなため息を吐いてしまいたくなったが、
白蓮の方を見ればそんな気も無くなった。
なぜかって、彼らは黒スーツではなく有瀬の風貌に見惚れているからだ。
幼少期から見ていた眞雪からしても、美しいと思えるほどの造形に、
今ばかりは感謝するしかない。
「⋯⋯紹介するよ。この人は、有瀬」
僕たちの2つ上ね、と追加した情報は、ひどく彼らを困らせたよう。
黒スーツと有瀬の造形を交互に見比べて、首を傾げている。
その視線は、これほど大人っぽい人が19歳なのか、という困惑の意味合いだと眞雪は思った。

