誰かの話声が聞こえる。
「ん?起きた~?」
先ほど話していたのであろう人と同じ声が耳に届く。
この人たちは誰なんだろう。
その恐怖でようやく意識を覚醒させる。
「えっと…だれ?」
敬語が使えない。
「え、朱鷺。とにかく呼び捨てにしといて。」
「呼んでみ。」
「朱鷺さん」
「ちがう、朱鷺」
「朱鷺」
「はい、そうそれでいい。」