うーん...


新しい学校って、やっぱりそわそわするなあ...

友達出来るかな...いや、出来なくて良いんだけど。


色々先生の話を聞いて、終わってそのまま帰宅となった。


皆、帰ることよりクラスに馴染むことを最優先なようで、1人くらいしか教室を出ていかなかった。

これ、声かけられるのヤダな...


「ねー、アウーー」


「きゃーっ！かっこいい！リアルアウル様だっ！！推す！推します！！」

「ウチの学園にいるって本当だったの！？」


...あー、もうダメだ。ま、
コミュ力の高くて顔面偏差値エグいアウルはすぐ声掛けられちゃうよね...


「こんな綺麗な人実在するんだなー。ま、るあちの方が可愛いけど！」

えっ...る、るあち、って...

「ね！異次元美人って言うか...」

い、いじげんびじん...？目腐ってんじゃない？


「え？皆気付いてなかったの？るあなら、そこに居るけど」

えっ！？こっんのバカアウル...！！！

クラスの視線が、アウルから俺に移る。

「...き」

「き？」

「きゃああああああああっ！！！」

わっ、何！？

突然目の前で叫んだクラスメイトに驚いて後ろに転げ落ちそうになる。

「...うるさい。アウルも、余計なこと言わなくていいから」

「...」

少しキツめに言うと、クラスがしん...と静まった。

「リアル毒舌痺れるわ...」

「カワボで毒吐かれるとなんかもう嬉しい...」

へ？

「てかアウるあ居るって私達運良すぎー。男子もめろめろになる人居てよかったわ。いつもかっこつけてるこいつのにやけ顔見れたし」

「失礼極まりないな！？ニヤけてなんかあらへんし妄想すんなや！！俺はいつもにこにこ笑顔やで！」

何この人達、美男美女だ...

「え、えっと...カップルですか...？」

「「は？」」

あれ...地雷踏んだ？？

「ただの幼馴染だし。」

「そうそう。いくら可愛いるあたんの勘違いでも許せへんわ」

「きっしょ」

「うわ...今の‪”‬‪きっしょ”キュン死する奴おるやろ‬」

そう言われたから周りを見渡すと、男子が数人倒れていた。

いやなにこの地獄絵図...

「...そっか。可愛いってことね。ありがとー♡」

はいはいこれで話はお終いでいいでしょ。

「...っ」

「あのるあたんのぶりっ子見れるなんて、明日は隕石降るんちゃうか皆...」

「そうだな...よし、死ぬ時は皆一緒だぞ！」

いや、ここ本当に高校1日目の初見の人が集まりまくった教室か？

すんごく仲良くなってるって...