話を戻すと、同じ場所とは、街の端にある洋館のことだ。

ここは、考え事をするのにちょうどいい。
みんなここを怖がって近寄らないし、周りは木に囲まれているからとても静かだ。
なにより、この豪華な内装を見るのが好きだった。

不法侵入。と言われてしまいそうだが、その自覚は重重ある。
しかし、常に優等生もらやっていられない、誰にも迷惑がかからないのであれば、これくらいの非行許されるだろう。

早くあの場所へ行きたい。その思いだけで私は急いで自転車を漕いだ。