翌日より、魔法や魔術の講義が始まる。
魔法を教えてくれるという魔導士は、ジャイルズという男性らしい。急な話だった事もあり、魔法の講義は明日からと言うことになった。彼は第一魔道師団の副隊長を任されている腕のいい魔導士なのだそう。
魔術は知っての通りシュゼットが来てくれる事となった。セヴァルが行きたがっていたらしいのだけれど、色々とあって彼女になったらしい。
「そもそもエスペランサ様、魔術と魔法の違いをご存知でしょうか?」
「魔術は魔法と違って魔法陣と言われるモノを使うと本には書かれていたわ」
今朝もセヴァルやシュゼットが持ってきた本を読んでいるので、おおまかな違いくらいは私も知っていた。
「仰る通りです。大きな違いは、魔法は声を媒体に、魔術は魔法陣を媒体にして魔法を顕著させる事でしょう」
魔術も魔法も自らの持つ魔力を利用して発現するものだ。だから魔法が使えれば、魔術も使う事ができるのだそう。
「他にも違いはございます。魔法は攻撃魔法や防御結界というように、戦闘でよく使われます。魔術は魔道具に利用する事ができますから、日常生活にも取り入れる事ができます」
魔法は言葉によって発動するため、一瞬で引き出した多くの魔力を魔法に乗せられるため威力が上がるのだ。その代わり、永続で使用する事ができない。そのため、一度その魔法を発動したら再度詠唱が必要になる。
一方で、戦闘で使用する魔術は手よりもひとまわり小さい四角の紙に魔法陣を書き、そこに魔力を込めて発動する。魔法陣を書いた紙にその場で魔力を込めても良いし、元々紙に込めておくという手もある。融通はきくが、紙に込められる魔力以上を使用することはできないため、魔法に比べて威力は落ちてしまうのだ。
ただし、魔術は魔法陣に魔力を込めれば常時発動できる事もあり、どちらかと言えば魔道具に使われているらしい。
「王国では『魔術など野蛮だ! 軟弱だ!』と言って使っていなかった気がするわ」
私の執務室もそうだが、明かりは蝋燭と呼ばれるものを使っていた。先端にある細い布に火をつけるのだ。王城にはそれが数百本ほどあり、夜になる前ひとつひとつ使用人が火をつけたものだ。
公爵家ではランプと呼ばれている魔道具があり、周囲が暗くなると明るくなる仕組みをとっているのだとか。元々のランプは決まった場所を押せば光が灯る仕組みで、それを改良してセヴァルが考案したのだという。
セヴァルはやはり有能ね、と思いながら魔術を嫌っている王国を思い出す。こんなに便利なものはないと思うのだけれど、彼らは手にしようとしない。
私の話を聞いたシュゼットは、肩をすくめた。
「デヴァイン王国ではそうでしょうね。あの国は血統至上主義でもございますが、魔法至上主義でもございます。これもデヴァイン王国の前身であるデヴァイン大帝国の影響ですからね」
「デヴァイン大帝国……」
数百年以上前に大陸のほぼ半分を統一して栄華を誇っていた国。当時大帝国は神の国とも呼ばれ、周辺国から恐れられていた……末裔がデヴァイン王国の王族と言われている。
魔法を教えてくれるという魔導士は、ジャイルズという男性らしい。急な話だった事もあり、魔法の講義は明日からと言うことになった。彼は第一魔道師団の副隊長を任されている腕のいい魔導士なのだそう。
魔術は知っての通りシュゼットが来てくれる事となった。セヴァルが行きたがっていたらしいのだけれど、色々とあって彼女になったらしい。
「そもそもエスペランサ様、魔術と魔法の違いをご存知でしょうか?」
「魔術は魔法と違って魔法陣と言われるモノを使うと本には書かれていたわ」
今朝もセヴァルやシュゼットが持ってきた本を読んでいるので、おおまかな違いくらいは私も知っていた。
「仰る通りです。大きな違いは、魔法は声を媒体に、魔術は魔法陣を媒体にして魔法を顕著させる事でしょう」
魔術も魔法も自らの持つ魔力を利用して発現するものだ。だから魔法が使えれば、魔術も使う事ができるのだそう。
「他にも違いはございます。魔法は攻撃魔法や防御結界というように、戦闘でよく使われます。魔術は魔道具に利用する事ができますから、日常生活にも取り入れる事ができます」
魔法は言葉によって発動するため、一瞬で引き出した多くの魔力を魔法に乗せられるため威力が上がるのだ。その代わり、永続で使用する事ができない。そのため、一度その魔法を発動したら再度詠唱が必要になる。
一方で、戦闘で使用する魔術は手よりもひとまわり小さい四角の紙に魔法陣を書き、そこに魔力を込めて発動する。魔法陣を書いた紙にその場で魔力を込めても良いし、元々紙に込めておくという手もある。融通はきくが、紙に込められる魔力以上を使用することはできないため、魔法に比べて威力は落ちてしまうのだ。
ただし、魔術は魔法陣に魔力を込めれば常時発動できる事もあり、どちらかと言えば魔道具に使われているらしい。
「王国では『魔術など野蛮だ! 軟弱だ!』と言って使っていなかった気がするわ」
私の執務室もそうだが、明かりは蝋燭と呼ばれるものを使っていた。先端にある細い布に火をつけるのだ。王城にはそれが数百本ほどあり、夜になる前ひとつひとつ使用人が火をつけたものだ。
公爵家ではランプと呼ばれている魔道具があり、周囲が暗くなると明るくなる仕組みをとっているのだとか。元々のランプは決まった場所を押せば光が灯る仕組みで、それを改良してセヴァルが考案したのだという。
セヴァルはやはり有能ね、と思いながら魔術を嫌っている王国を思い出す。こんなに便利なものはないと思うのだけれど、彼らは手にしようとしない。
私の話を聞いたシュゼットは、肩をすくめた。
「デヴァイン王国ではそうでしょうね。あの国は血統至上主義でもございますが、魔法至上主義でもございます。これもデヴァイン王国の前身であるデヴァイン大帝国の影響ですからね」
「デヴァイン大帝国……」
数百年以上前に大陸のほぼ半分を統一して栄華を誇っていた国。当時大帝国は神の国とも呼ばれ、周辺国から恐れられていた……末裔がデヴァイン王国の王族と言われている。


