イザベラの言うことも尤もだ、とローランドは思った。彼の妹であるバレンティナ……つまりエスペランサの母親は、魔導皇女と呼ばれていたが、その彼女を師と仰いで従事していたのが彼女、イザベラなのだ。
バレンティナとイザベラはとても仲が良く……まるで姉妹のようだった。
そんな彼女が娘であるエスペランサに会いたい、と思うのは当然だろう。
「カサンドラだって、残念がっていたわ。こんなに面白……楽し……帝国に関わる件の傍観者であったことに。今頃、トレバーやユーインたちに不満をぶつけている頃でしょうね」
「ああ……」
ローランドは兄弟たちの無事を祈った。
イザベラ譲りの苛烈さと、何故かバレンティナに似て気が強い末娘。兄たちを尻に敷き、理詰めで追い詰める……多分兄二人でもカサンドラには勝てない。きっとイザベラもカサンドラも、今回の件については蚊帳の外であったことが不満の元なのだろう。まあ、ローランドから見ても楽しかったから仕方ない。
「す……すまなかった、本当に……」
心の底から謝罪をすると、イザベラはまるで悪商人のような表情でニヤリと笑った。
「で?」
「……今、トバイアスが公爵家に滞在しているのは知っているだろう?」
「公爵家の研究員たちと魔術研究所の研究員たちの交流会のことね。所長も夢が叶って良かったわ。ずっと行きたがっていたものねぇ……」
言われすぎて鬱陶しいくらい、と笑いながら告げるイザベラ。そんな彼女の様子を見て疲れた様子で話す。
「そうなんだ。そろそろ帰ってきて欲しいんだが……研究に熱心すぎて、こちらに戻ってくるのを忘れているのではないかと思ってな」
「まあ、所長だったら……『吾輩もセヴァルみたいに公爵家に!』とか言いそうよねぇ」
「ヒューだけでは心許ないからな。魔法陣の使用許可を与える。あやつが公爵家を出立するよう手を尽くして欲しい。その間にエスペランサ嬢との交流の場が開けないか、ガメス公爵には相談しよう」
イザベラは腕を組んで少し悩んだ後、何かを思いついたのか手のひらを合わせた。
「所長を回収する際、私の試作品の魔道具の使用許可を出してくれる?」
「……いいだろう」
ローランドは苦笑いだ。彼女は今でも空いている時間は魔道具の研究に精を出している。研究というより魔道具の作成が好きなイザベラは、趣味で魔道具を作ってはローランドに使用許可を得ていたする。
それが意外と便利な物だったり、全く使えない物だったりと当たり外れはあるが。
彼女はじっとローランドを見つめてから、人差し指を立てる。
「もう一声」
バレンティナとイザベラはとても仲が良く……まるで姉妹のようだった。
そんな彼女が娘であるエスペランサに会いたい、と思うのは当然だろう。
「カサンドラだって、残念がっていたわ。こんなに面白……楽し……帝国に関わる件の傍観者であったことに。今頃、トレバーやユーインたちに不満をぶつけている頃でしょうね」
「ああ……」
ローランドは兄弟たちの無事を祈った。
イザベラ譲りの苛烈さと、何故かバレンティナに似て気が強い末娘。兄たちを尻に敷き、理詰めで追い詰める……多分兄二人でもカサンドラには勝てない。きっとイザベラもカサンドラも、今回の件については蚊帳の外であったことが不満の元なのだろう。まあ、ローランドから見ても楽しかったから仕方ない。
「す……すまなかった、本当に……」
心の底から謝罪をすると、イザベラはまるで悪商人のような表情でニヤリと笑った。
「で?」
「……今、トバイアスが公爵家に滞在しているのは知っているだろう?」
「公爵家の研究員たちと魔術研究所の研究員たちの交流会のことね。所長も夢が叶って良かったわ。ずっと行きたがっていたものねぇ……」
言われすぎて鬱陶しいくらい、と笑いながら告げるイザベラ。そんな彼女の様子を見て疲れた様子で話す。
「そうなんだ。そろそろ帰ってきて欲しいんだが……研究に熱心すぎて、こちらに戻ってくるのを忘れているのではないかと思ってな」
「まあ、所長だったら……『吾輩もセヴァルみたいに公爵家に!』とか言いそうよねぇ」
「ヒューだけでは心許ないからな。魔法陣の使用許可を与える。あやつが公爵家を出立するよう手を尽くして欲しい。その間にエスペランサ嬢との交流の場が開けないか、ガメス公爵には相談しよう」
イザベラは腕を組んで少し悩んだ後、何かを思いついたのか手のひらを合わせた。
「所長を回収する際、私の試作品の魔道具の使用許可を出してくれる?」
「……いいだろう」
ローランドは苦笑いだ。彼女は今でも空いている時間は魔道具の研究に精を出している。研究というより魔道具の作成が好きなイザベラは、趣味で魔道具を作ってはローランドに使用許可を得ていたする。
それが意外と便利な物だったり、全く使えない物だったりと当たり外れはあるが。
彼女はじっとローランドを見つめてから、人差し指を立てる。
「もう一声」


