遥とは話すだけ。手も繋がずキスも何もない。


最初に抱きしめてきたあの時だけのはず。



だから私も彼氏がいないと思われて

告白されることも正直ないわけではなかった。



私は告白してきてくれた男の子にこう返す。


「飼いならしてる犬が離れてくれないの。

だからごめん。」と。



それで犬を買っているのは

事実と言われているが、

私が言っている犬はハルのこと。



私達はお互い称すとき、犬と猫で称すらしい。



お互い話すだけなのに、帰りは一緒に帰る謎。


まぁ家は隣だし、仕方ないのかもしれないが。

「ウタ、帰ろう」


「うん、帰ろうハル。」

そんなふうにずっとなるんだと思ってた。


ここまでは。