夏休みのとある日


雪の携帯に姉からメッセージかと思いきや

電話がかかってきた


「雪!おはよう!

準備できてるわよね!」


「大丈夫!

姉さんたちはもうちょっとでつくんだよね?」


「そうよぉーあ、花音に変わるわ〜」

「雪!おはよう!」

「花音姉さんおはよう!」

「陽菜ちゃん緊張してない?大丈夫そう?」

「ガチガチになってる」

「少し楽になれるように

ハーブティー入れたら?

私が雪にいつも淹れてたやつ」

「あれ、花音姉さんが

いつも買ってくれてたやつだろ?」

「そうよ、あれよ!大丈夫よ

雪も陽菜ちゃんも私達なんだから

気楽にしなさいな」


「ありがとう姉さん。ん?車の音?」

「ついたよ!雪!

ハーブティーは私が淹れるわ!」

「ごめん、花音姉さん助かるよ」

「お邪魔します」

「雪久々だねぇ」

「陽菜ちゃん、海堂家へようこそ!」

「ただいま、雪」

「おかえり。六花姉さん、花音姉さん」

「ご無沙汰しています。六花さん、花音さん」

「あらやだ!陽菜ちゃんすわって!」

「そうそう!主役あなた達なんだからね!」

「二人とも来てくれてありがとう、義兄さんたち」

「雪、これを俺達渡しに来たんだ」

「用意周到過ぎるんだよ

姉さんたちは」

「雪ほどじゃないよ?

雪ほど用意周到もなかなかいない」

「雪はもうすでに

私達がやろうとしてたところを

終わらせちゃってるんだもん。」

「そうよ〜

姉としてやりたいことはいっぱいあったのに」

「花音と私で証人は記入してあるからね、雪」

「雪、遥くんと楓のエピソード聞く気ある?」

「何それ何それ!」

「私も気になる!」

「陽菜ちゃんそういう話好きだよね」

「おい!花音やめろって!

あれ六花にあのあと

めちゃくちゃ叱られたんだからな!」

「楓がいけないんじゃん」

「は!?」

「あれは楓が悪い。俺も兄だもん。

遥よりお前に怒る」

「おいおい、心奏までやめてくれ」

「そんなのはおいておいて

言うことがあるでしょう?

おめでとう、雪、陽菜ちゃん」


「ありがとう、姉さん」

そんな夏の一幕だった。

雪と陽菜。雪と太陽の話。