大好きな先輩は(S)王子様でした(マンガシナリオ)

鏡を見てすぐ俯いてしまった私の頬をぎゅっと大きな手が包んだ。

「……?」

「由乃?」

「はいひょうはん?」

顔がぎゅうぎゅうにされてうまく言葉にならない。

会長さんと言いたかったのだけれど…。

持ち上げられた顔の先には、思っていたより近く、茅実先輩の顔があった。

本当に、近く。鼻先が触れてしまいそうなほど。

「ふふっ、可愛いね」

っ…可愛いわけがないよ。だって顔ぎゅむぎゅむだし、私の顔なんて元から…。