っ、なんだか、寝起きの茅実先輩って、可愛い。

「は、はい。あの、一晩中一緒に居てくださったんですか?」

そとを見ると、もう明るくなっていて、すずめがチュンチュンと鳴いていた。

「ふふっ、もちろん。由乃が離れないでって言ったんでしょ?」

…え?

「えっ、そんなこと言ったんですか?私っ。あれ?覚えてないっ」

ど、どうして!?私にそんなことを言う度胸はないと思うのだけれど。

「…由乃、どこまで覚えてる?」

「え、えっと、会長さんが、事の次第を教えてくれたところまでは…」