お、かあ、さん…?

私はなにも考えられないまま、血の気が引いて、息ができていないことにも気付かず、階段を掛け上った。

部屋にはいると、ベットのシーツを握って、初めて、息を吸えた。

はぁはぁと、大きく肩で息をしていた。

くる、しい…。

え?え?なんで?なんで、お母さんがいるの?いつもいないのに……!

ダメだ

手足に限らず、体が震えてしまう。なんで今なの?やっと、少しずつ学校に通おうと思えてきた頃だったのに。もっと人が怖くなるっ。

布団にもぐって、私は体を小さくすると、涙が溢れそうになっても、お母さんに気付かれないように、声を殺していた。