大好きな先輩は(S)王子様でした(マンガシナリオ)

『っ、かいちょう…さんっ…』

由乃は今きっと泣いているんだろう。

けれど、由乃を傷つけたい訳じゃないんだ。

「由乃、俺はいつまでても待てる、無理しなくて良いんだ。それに、学校に来れなかった時は、こうやって電話をしても良いかな?」

電話の奥で由乃が息をのんだのが分かった。

それでも絞り出したような声を出してくれた。
頑張ってくれた。

『はいっ、はいっ。私も、会長さんとお話しするの好きですっ』

あ~、可愛い、真っ赤な顔が脳裏に浮かぶ。

嬉しすぎる言葉をくれた由乃に俺も返す。