見つけてすぐ、ホッとして、近寄ろうと手を伸ばすと、パシッと払い除けられた。

ショックのあまり、倒れこんでしまった私の目には最後に、焦ったように私を支えようとしているのか、しゃがみ出した茅実先輩がうつった。

あぁ、茅実先輩にも嫌われてしまったんだなぁ。



「…っ、あぁ、う、うぅ…」

はっと、目を覚ますと、時計の針は、7時40分をさしていて、今から準備しなくては間に合わない、それでも、やはり外は怖かった。

けれど、茅実先輩に合えるかもと思うと、勇気がわいた。

きっと、茅実先輩なら待っていてくれている。

理由も根拠ないけれど、そんな気がした。