腕が縛られているから、身をよじることしか出来ない。

変な声が出るから口を閉じたいのに、茅実先輩の親指を噛みたくない…。

「ふふっ、本当に可愛い、おかしくなりそう」

片手で目を隠されて、他の五感が敏感になっているときに、耳に軽く舌がはう。

「んっ、あっひゃっ…」

初めての感覚に体がピクピクと震える。

変な声をこれ以上だしたくなくて、指を噛まないように、口を閉じた。

「由乃、可愛いね、抑えてるんだ、声。息は吸いなよ?まだまだ由乃の可愛い声聞きたいし」

「かぁみ、せっぱ」