由乃にいったい何があったのだろう?

ダメだ、不安で目が血走ってきた。

嫌な予感がする。

俺は焦燥感でいっぱいになり、最寄駅について、電車を急いで降りると、改札を出たところに由乃の姿が見えた。

一旦由乃が無事なことに安堵したけれど、それでも不安感は消えず、走って由乃のそばに行った。

「由乃!」

「……茅実先輩…」

由乃は俺を見つけると、力なく笑った。

美しくて、儚い笑顔だった。
胸が締め付けられる。