ぎゅっと小さく胸の前でガッツポーズをして、誰にも見られていないのにやっていることに恥ずかしさを覚えてすぐにやめた。

『ふふっ、ありがとう。じゃぁ、いくつか質問させてもらうね』

あ、笑った…、上品だなぁ、夢だと、こんなにリアルじゃなかった、まぁ、夢だから仕方ないんだけど。

電話の奥でごそごそと音がしていて、きっと紙とペンを用意しているのだろうなと分かる。

聞き心地のよいペンのカチッという音がなると、質問が飛んできた。

『もしかしたら、聞かれたくないことを聞くかもしれないから、無理をしないでね。じゃぁ、まず一個目、いつ頃から学校には来ていないのかな?』