なんていうか…全然嫌いな空間とかってわけじゃないけど、寂しい…。

「由乃ちゃん…もしかして、佐島くんのところへ行きたい?」

ピクッと反応してしまう。

そう、ここには茅実先輩がいない。
それが、わがままだと分かっていても、とても寂しい。

いつもなら、茅実先輩のおうちに居て、茅実先輩の生活感を感じられることが出来たけれど、ここは、全くもって、感じられない。

未知数なようにすら感じられてしまう。

コクりと頷いた。

今の私には、隠しきれない不安感で、「そんなことないです」なんて言えるような、余裕はなかった。