寒いのに、気が張っていたから少しだけ体温が上がってしまっている。

暖かい紅茶を先生が持ってきてくれる。

「はい。お疲れ様、由乃ちゃん。ここでは楽にしてくれて良いからね?なんたって、もうほぼ私のテリトリーだもの!」

鼻歌でもうたいだしそうな先生が嬉しそうに、私の前に座る。

「今からは大体授業で誰も来ないから、たっくさんお話ししましょう!」

私はぐったりとしてしまって、コクりと頷くことしか出来なかったけれど、先生は気さくに対応してくれた。

保健室には、アルコールや湿布の香りが漂っていて、落ち着くとは少し違うけれど、不安とも違った。