大好きな先輩は(S)王子様でした(マンガシナリオ)

「由乃、学校、行くことにしたの?」

先生が帰ったあと、茅実先輩が心配そうな顔をして聞いてきた。

きっと、先生と家に来るまでに聞いていたのだろう。

茅実先輩の顔を見ていると、こんなにも気を遣わせてしまっていたのだと、申し訳なくなる。

やっぱり、学校にいった方が良いんだっ。

「は、はい。行ってみることにします」

ニコッとぎこちないながらに笑いかける。

怖さがなくなったわけじゃないけど、私だってそろそろ克服しなくてはいけないだろう。

茅実先輩はそんな私の心の内を見透かしたように、優しく包みこんでくれた。