保健室に通っていた…。

「由乃ちゃん」

「は、はいっ」

「私、由乃ちゃんとお友達になりたい。先生なんて、あってないような肩書きなのよ。もっとお話ししたいわ」

っ先生っ。
先生は向かい合っていた椅子からとなりに座り、私の方に来ると、優しく抱き締めて、ポンポンと撫でてくれた。

私はほんのちょっとだけ、本当に少しだけだけど、涙が頬をつたった。

この人がもしもお母さんだったら、どれだけ幸せな日常をおくれていただろう?