「もちろん無理にとは言わない。けどね。学校という場所はどんなところなのか、知っておいた方が良いと思うの」

「そう…ですよね…」

どうしよう、足とてが震えてきた…。

「あのね。誤解しないでほしいのだけど、由乃ちゃんが行くのは学校だけど、教室じゃないわよ?」

「え?」

「あのね、教室が学校の中にあるのは事実だけど、学校自体が教室なわけじゃないの」

どういうことだろう?

学校自体が教室なわけじゃない?

「学校って広いのよ?校門から先は全てが学校なの。由乃ちゃんの言っている教室も、由乃ちゃんを傷付けたヤツもちぃっちゃいのよ」