ただ…

「そういうわけじゃねぇけど、俺のまだしてあげられることって、あるんじゃねぇかな?って」

由乃の側を離れると、由乃のことを考えてパンクしそうになる。

由乃のことを大切にしたいのに、めちゃくちゃにしそうになることも、由乃の家族のことも、学校についても、もっとなんとかしてあげたい。

俺にまだ出来ることがあるはずなんだ…。

「…お前…本当にあの子のこと好きなんだなぁ」

は?

「あたりまえだろ、なんだ急に」

俺がキッと睨んでも、久助だけはいつもひょうひょうのしている。