その、邪魔をしてしまったのが、俺ということになる。

いや、俺もできれば由乃を他の男の目にさらしたくはないんだが、由乃は学校自体が嫌いなのではなく、学校という空間での人との関わりを恐れているように思えた。

由乃にとって、一番良い環境にしてあげたい。

けど、無理強いして、克服させたいわけじゃない。

歩いていると、校門が見えてきた。

あぁ~学校か、どうしたものか…。

うつろに考え込んでいると、後ろから背中をバシッと思いきり叩かれる。

いってぇ…。

「はよっ、今朝も暗い顔してんなぁ!」