わぁあぁ!!やっぱり、こんなのわがままだよねっ。

そう思うともう茅実先輩の顔をみられなくて、また埋めて隠した。

「っ…」

茅実先輩の息を飲んだような声が聞こえたけれど、すぐに強く抱き締めてくれた。

あぁ、やっぱり、この人の腕のなかは心底居心地が良い。

ずっと、一緒に居たいなぁ。

私は大好きな人を抱き締めることと、抱き締められることが好きだった。

けれど、家族にはそんなことをしてくれる出来る対象は一人もいない。