「っ…!」

「由乃は?」

え?

片手を茅実先輩にとられたかと思うと優しく茅実先輩の唇が手の甲に触れた。

カァッと沸騰したように熱くなる。
こ、これって絆されちゃってるんじゃ…。

「由乃は俺がいるのは嫌かな?」

そう言って顔を上げた茅実先輩の顔には今までで一番甘い笑顔が浮かべられていた。

て、抵抗できるわけない…。

「~い、いえ、嬉しいです…」

考えることを放棄した私は、そんなことを言ってしまっていた。