あぁダメだ…もう、涙が、溢れる…

涙がポロリと溢れた。

頬を伝った。

私はその大きくて、自分とは違う固い手を、愛おしく握って、頬を擦り寄せた。

じっと目を合わせる。

この言葉を言うのは、相手を信じることになる、本当に怖いこと、けれど、抑えられない…。

「先輩っ…」

「ん?」

     
     「茅実先輩っ、好きですっ」

あぁ、言ってしまった、けれど、不安でいっぱいだったのに、我慢して言わなかったときよりも、スッキリした。