至上最幸の恋

 祝福の声がある一方で、一部の週刊誌には、オレの離婚歴やエリサとの年齢差を揶揄する記事が掲載されていたらしい。

 ただ、取材で訊ねられるたびにエリサがオレへの素直な想いを口にするので、そうした記事も次第に減っていった。

 そして、入籍から1週間。オレたちは結婚式を挙げた。

 招待客は身内と親しい人だけで、メディアの取材もシャットアウト。有名モデルの式とは思えないほど、ささやかなものだった。

「やっと収まるところに収まったな、瑛士君」

 参列してくれた磯崎——いや、貴也が、なぜか満足そうに言った。
 彼とは次第に親しくなり、いまではすっかり名前で呼び合う仲になっている。

 エリサに想いを寄せていたことは、貴也本人から聞いた。だが、ふたりの間に気まずさはなく、以前と変わらない信頼関係が続いているようだ。

 自ら式のカメラマン役を買って出てくれたし、男のオレから見ても、つくづくいい男だと思う。

「エリサちゃんを一番綺麗に撮るのは僕。このポジションだけは譲れないね」

 そう笑う姿は、実に清々しかった。
 
 再婚については、律にも事前に伝えていた。いずれマスコミを通して耳に入るだろうと思ったからだ。

「ひとりだと、ろくなものを食べないでしょう? これでひと安心だわ」

 律がそう言ってくれたことで、心のどこかに残っていたつかえが、ようやく取れたような気がした。