「お砂糖は、いかがなさいますか?」
「入れなくていいよ」
「分かりました。はい、どうぞ」
差し出された紙コップを受け取り、温かい紅茶をひと口飲むと、爽やかな味が舌を滑っていく。いままで数えきれないほど紅茶を飲んできたが、これほど美味いと感じたのは初めてだ。
オレの感想が気になるのか、エリサがじっと見つめる。改めて見ても、やはり綺麗な瞳だと思った。
「いかがですか……?」
「すげぇウマいよ」
「本当ですか?」
「こんなに香りがいいものは初めて飲んだ。これ、アールグレイか?」
嬉々とした表情で、エリサが何度も頷く。壊れたオモチャみたいだな。
「はい! 好きだと仰っていたので、一番いいものを選んできましたの。あ、クッキーも召し上がってくださいね」
促されて、並べられたクッキーをひとつ食べる。これはココアか。ほろ苦さがちょうどいい。
「紅茶に合うな」
「そう言っていただけて嬉しいです。もちろん紅茶は、淹れたての味には敵いませんが……」
「そうか。淹れたても飲んでみてぇな」
なにげなく言うと、エリサが大きな目を見開いた。
「淹れたて……お飲みになりたいですか?」
「そうだな」
「あ、あの……それでしたら、今度一緒にカフェへ参りませんか?」
なぜかモジモジしている。押しは強いくせに、誘うときは遠慮気味になるんだな。
「入れなくていいよ」
「分かりました。はい、どうぞ」
差し出された紙コップを受け取り、温かい紅茶をひと口飲むと、爽やかな味が舌を滑っていく。いままで数えきれないほど紅茶を飲んできたが、これほど美味いと感じたのは初めてだ。
オレの感想が気になるのか、エリサがじっと見つめる。改めて見ても、やはり綺麗な瞳だと思った。
「いかがですか……?」
「すげぇウマいよ」
「本当ですか?」
「こんなに香りがいいものは初めて飲んだ。これ、アールグレイか?」
嬉々とした表情で、エリサが何度も頷く。壊れたオモチャみたいだな。
「はい! 好きだと仰っていたので、一番いいものを選んできましたの。あ、クッキーも召し上がってくださいね」
促されて、並べられたクッキーをひとつ食べる。これはココアか。ほろ苦さがちょうどいい。
「紅茶に合うな」
「そう言っていただけて嬉しいです。もちろん紅茶は、淹れたての味には敵いませんが……」
「そうか。淹れたても飲んでみてぇな」
なにげなく言うと、エリサが大きな目を見開いた。
「淹れたて……お飲みになりたいですか?」
「そうだな」
「あ、あの……それでしたら、今度一緒にカフェへ参りませんか?」
なぜかモジモジしている。押しは強いくせに、誘うときは遠慮気味になるんだな。



