「エリサちゃんは、浅尾さんのことが好きなんだね」
祝賀会の帰り道で、突然磯崎さんが言った。
驚いて言葉を返せずにいると、彼は柔らかく微笑んで、また視線を前に戻した。
「初めて撮ったときから感じていたんだよ。エリサちゃん、まるで恋人を見つめているような表情をするなって」
「こ、恋人はいませんわ。いたことも、ありませんし……」
「あはは、ごめん。じゃあ、好きな人に見せる表情、かな」
前の車のテールランプが、磯崎さんの端正なお顔を赤く染めている。図星を突かれた気まずさに、私はその横顔を直視できず、そっと俯いた。
「いずれにしても、具体的に『誰か』を思い浮かべているんだと感じたんだよ。それが、浅尾さんだったのかなって。あのときと同じ目をしていたから」
この気持ちは、誰にも知られてはいけないと思っていたのに。
だけど、そうよね。磯崎さんは一流のカメラマン。レンズ越しに、いつも人の本質を見ていらっしゃる。誤魔化しても、きっと意味がないわ。
瑛士さんへの想いは、ずっとひとりで胸にしまってきた。でも、少しだけ打ち明けてもいいのかもしれない。
「……はい。以前からずっと、瑛士さんをお慕いしております」
意を決して言うと、磯崎さんは少し目を見開いてこちらを見た。
祝賀会の帰り道で、突然磯崎さんが言った。
驚いて言葉を返せずにいると、彼は柔らかく微笑んで、また視線を前に戻した。
「初めて撮ったときから感じていたんだよ。エリサちゃん、まるで恋人を見つめているような表情をするなって」
「こ、恋人はいませんわ。いたことも、ありませんし……」
「あはは、ごめん。じゃあ、好きな人に見せる表情、かな」
前の車のテールランプが、磯崎さんの端正なお顔を赤く染めている。図星を突かれた気まずさに、私はその横顔を直視できず、そっと俯いた。
「いずれにしても、具体的に『誰か』を思い浮かべているんだと感じたんだよ。それが、浅尾さんだったのかなって。あのときと同じ目をしていたから」
この気持ちは、誰にも知られてはいけないと思っていたのに。
だけど、そうよね。磯崎さんは一流のカメラマン。レンズ越しに、いつも人の本質を見ていらっしゃる。誤魔化しても、きっと意味がないわ。
瑛士さんへの想いは、ずっとひとりで胸にしまってきた。でも、少しだけ打ち明けてもいいのかもしれない。
「……はい。以前からずっと、瑛士さんをお慕いしております」
意を決して言うと、磯崎さんは少し目を見開いてこちらを見た。



