そもそも、いつでもどこでも連絡が取れるのは、そんなにいいことなのだろうか。それが当たり前になってしまうと、連絡が来ないだけで不安になったり、腹を立てたりする人間が増えるんじゃないか。
「まぁ、瑛士がポケベルを買ったとしても、きっと持ち歩かないだろうな」
すっかり上機嫌の幸太郎が、茶化すように笑う。
当たり前だ。言葉で感情を伝えるのが下手な人間が、こんなコミュニケーションツールを使いこなせるわけがない。
電子文字で伝える無機質なメッセージに、なんの意味があるんだ。絵を見て涙を流したり、音楽を聴いて体を震わせたり……そういう、心が通ったコミュニケーションのほうがいいじゃないか。
「申し訳ございません、遅くなりました」
涼やかな声に、店内の空気が一瞬だけ静まる。そして入口のドアが開くのと同時に、色とりどりの巨大な花束が視界を塞いだ。
「瑛士さん、受賞おめでとうございます!」
その花束が喋った。それから、わさわさと動き出す。全員がその様子をぽかんと見つめていた。
「あら? えっと、瑛士さーん、どこですか? 前が見えないです……」
まさか、自分の姿が隠れるほどの花束を持ってくるとは。さすが、やることが規格外だな。思わず吹き出してしまった。
「まぁ、瑛士がポケベルを買ったとしても、きっと持ち歩かないだろうな」
すっかり上機嫌の幸太郎が、茶化すように笑う。
当たり前だ。言葉で感情を伝えるのが下手な人間が、こんなコミュニケーションツールを使いこなせるわけがない。
電子文字で伝える無機質なメッセージに、なんの意味があるんだ。絵を見て涙を流したり、音楽を聴いて体を震わせたり……そういう、心が通ったコミュニケーションのほうがいいじゃないか。
「申し訳ございません、遅くなりました」
涼やかな声に、店内の空気が一瞬だけ静まる。そして入口のドアが開くのと同時に、色とりどりの巨大な花束が視界を塞いだ。
「瑛士さん、受賞おめでとうございます!」
その花束が喋った。それから、わさわさと動き出す。全員がその様子をぽかんと見つめていた。
「あら? えっと、瑛士さーん、どこですか? 前が見えないです……」
まさか、自分の姿が隠れるほどの花束を持ってくるとは。さすが、やることが規格外だな。思わず吹き出してしまった。



