至上最幸の恋

「改めて……桂木さま、ご夫妻でお越しいただきまして、ありがとうございます。素敵なお花も頂戴しまして……」
「こちらこそ、呼んでくれてありがとう。とても素晴らしいリサイタルで、感動したよ」

 桂木さんの横で、容子さんも柔らかな笑みを浮かべながら頷いている。
 そしてエリサは、オレの後ろに立っている慧へ視線を移した。

「そちらは、瑛士さんのお連れの方ですか?」
「ああ。高校からの友人で……」
「柳町慧です。初めまして、エリサさん」
「初めまして、柳町さま。お越しくださいまして、ありがとうございます」

 オレたちのやり取りを、少し離れた場所から磯崎がじっと見ている。

 周りではスタッフらしき人間が大勢行き交っているが、あの男だけ、どこか場違いなほど目を引く。週刊誌が取り上げるくらいだから、それなりに名が知れているのだろう。

「瑛士さんも柳町さまも、心のこもったお花をありがとうございました。ガーベラは大好きなので、とても嬉しかったです」
「あ、いや……慧が手配してくれただけで、オレはすっかり忘れていたんだよ」
「おい、瑛士。そういうことは、いちいち言わなくていいんだよ。せっかく連名にしたのに」
「ふふふ。おふたりとも、仲がよろしいのですね」

 鈴を転がすように笑うエリサに、慧もすっかり魅了されている様子だ。