人魚のティアドロップ


あれから半年経った。

水泳部は続けているけれど、かいり先輩が言った問題と言う問題は起こらず(まぁ沙羅先輩の小さな嫌がらせは相変わらず続いているけれどそれ以外は特にない)日々は淡々と過ぎていった。かいり先輩が居ないと意味がないと思っていた水泳部。私の成績も相変わらずで伸びることもなく時季はすでに冬間近に迫っていた。

流石に水温も下がっている。水泳部はアーティスティックスイミング用に作った屋内プールを借りることになったが、この時季から本格的に活動するアーティスティックスイミングの為、競泳部門の練習時間は極端に減った。その分筋トレメニューが増え、室内トレーニングが増えたが先輩たちはこれが普通なのか特に不満を漏らすことなく練習に励んでいた。

そんなある日、その日はアーティスティックスイミング部門の練習後に競泳部門が少し練習できる日だった。

成績が最下位の人間が最後の掃除と片付け、と言うのは口実だろう相変わらず沙羅先輩にを命じられ、色々気落ちしていた私は当然最下位。水着姿で黙々と掃除をこなし道具などの片付けを終え、プールの脇にある温水のシャワーを水着のまま浴びてると、ふと隣に人の気配を感じた。

何も考えずぼぅとシャワーを頭からかぶっていたからか、それともシャワーの音か人の気配があることに気づくのに随分時間が掛かったと思う。

ふとその気配に目を向けて、私は目を見開いた。

同じようにシャワーを浴びていたのは競泳用の水着を着たかいり先輩だったから。