人魚のティアドロップ


夏休みも終わりそんな中、私の誕生日が来た。この日は部活を『体調不良』と言う理由で休んで、学校帰り海李先輩とこっそり駅で待ち合わせをした。

部活を休んだのに彼氏と会ってるなんて誰かに目撃されたら何されるか分かんない。

用心に用心を重ねて待ち合わせると、適当に来た電車に飛び込んだ。

でも肝心の行先を考えていなかった。

「この電車の路線図だと、この先に良さげなイタリアンとかありそうだけど、夕飯にはまだ早いよな」

先輩がスマホで調べてくれるのはありがたいが

私は正直―――

「先輩―――……私、また……二人っきりになりたい」

「え―――?」先輩が目をまばたく。

一回目ならまだしも二回目も私から誘うなんて……恥ずかしいし、好き者と思われたらイヤだな。でも……私はそれ目的じゃなくて会えなかった分、二人っきりの時間が欲しかったんだ。

「……う、うん。美海がそこがいいって言うなら」先輩はちょっと顔を赤くして口元に手の甲を押し付け

「やべ……何かそう言ってもらえるとにやけそう」とちっちゃな声で囁いた。

とりあえず、私、ヤリマンだと思われてないことにほっと私は胸を撫でおろした。

適当な駅で降りて、今度は行き当たりばったりじゃなくマップアプリを頼りにその界隈を探した。

コンビニでお菓子やジュース、サンドイッチやおにぎりなんかも買って、私たちは今度はレビューを見たりして前回よりきれいなホテルに入ることになった。

前入ったホテルより1ランク上のホテルのように思えたが、多少の内観や調度品は違うもどこもシステムは大きく変わらないみたいで

「どこがいい?」と先輩に聞かれたとき、何となく天蓋付きのベッドが目に言って

「ここがいいです」と指さすと

「えー、何かラブリー過ぎじゃね?」と先輩は苦笑い。

「だってお姫様になった気分でステキじゃないですか?」

「女の子は好きだよな、お姫様とか。美海をお姫様に例えるなら人魚姫かな」と先輩はそれでもそれ以上文句を言わずその部屋に決まった。

部屋の中のトイレやお風呂は一回目より少し豪華だった。そして夢だった天蓋付きのベッド!小さい頃から何度もこうゆうベッドに夢見てた。

キャー!

私は何も考えずベッドにダイブ。

天井から垂れ下がるシフォンとオーガンジーを混ぜ合わせたオシャレなカーテンに手を伸ばしていると、先輩がギシリと音を立てて私のすぐ傍に座ってきた。

も、もう始まるのかな……

来ていきなり…なのは来た時点で想像もしなかったことがなかったけれど、そうではなかったみたいで先輩は私の両腕を掴むとゆっくりと起こした。

近くに置いた先輩のスクールバッグを開けると先輩は小さな紙袋を取り出した。

それはいつか見た……そうだ、先輩とウィンドウショッピングをしてたとき入ったジュエリー店のロゴが入っていた。

「え…これ…」

私が先輩と紙袋を交互に眺めていると

「開けてみて」と言われて中を覗くと小さな正四角形の淡いブルーの箱が出てきた。