海李先輩とする二回目の行為は前よりは和らいだとは言え、やはり痛かった。
照明を極力落とした中、先輩の額から汗が浮かび上がるのが分かった。それは以前私が見たあのティアドロップ型のネックレスの一粒を思い出させた。
「美海の中、キツ過ぎ。でも温かい」
「す…すみません……」
「いや、これじゃぁ気持ちよすぎて早くダウンしそう」と先輩は苦笑い。
先輩の大きな手が私の胸を優しく包む度、胸の下からおへその辺りへ舌を這わされる度、私のつま先や指先は言い知れぬ快感の為か僅かなしびれが生じた。
二回目は、痛いばかりじゃなかった。
それは”二回目”だからなのか、それとも先輩の愛情が伝わってきたのか
それは分からない。けれど痛いだけじゃなくそこにほんの少し気持ちよさが混ざってきて、私の体は身体が違うものになったみたい。
情事の後も「シャワーを浴びに行く」と言う私を離さず裸のまま抱き合って先輩は私を離してくれなかった。
その間何度もキスを交わした。
「なぁ美海の誕生日っていつ?」
「あ、あたしは9月1日です」
「何か覚えやすい数字」くすりと先輩は喉の奥で笑い声を漏らし、またも額にチュッとリップ音を鳴らしてキス。
「それまでに行きたいとこ考えておいて」
行きたいとこ……先輩とならどこへだって。それが地の果てでも。
先輩の胸に抱かれて目を伏せ、そんなことを考える私はまだまだ子供だったに違いない。
その後は二人で泡を立てたお風呂にも入った。こんなお風呂初めて!広いし何だかバラのようないい香りもする。ピンクの泡も可愛い。
最初は恥ずかしかったけれど、色々諦めたって言うか先輩の前だと何だか色々逆らえない。それに先輩はどんな姿の私を見ても「可愛い」って言ってくれるから。それってやっぱ女の私からしたら嬉しい。
そしてタイムリミットの時間が来ると私たちはホテルを後にすることにした。
「さいっこうの一日だった」またも先輩は手に荷物をもったまま万歳の恰好。その際、私のプレゼントした紙袋が揺れ
「あっぶね、美海から貰った大事なプレゼント落とすとこだったー」
「丈夫な箱に入ってるから大丈夫だと思いますよ?」とは言ったが、
「いや、割れると悲しいから美海んちに行く前にプレゼントだけ俺んちに置いて行っていい?」
え?先輩のおうち?
「この時間帯、”あいつ”も寝てんだろ」
先輩の小さな一言は私に聞こえかったと思っているだろうけど、聞こえちゃった。
夜も10時をちょっと過ぎている。
”あいつ”って―――誰―――?



