先輩の言うテーマパーク的プールはそこから20分程電車に揺られて到着した。人気の場所なのか駅からプールへの直行バスが出ていてそれに乗り継ぎ10分も経たないうちに到着した。
入場券代は私が払った。最初は当たり前のように先輩がお財布を出していたが
「今日は海李先輩のお誕生日ですからあたしが」と言ったが「それとこれとは別だろ?」と先輩は苦い顔。見ようによっちゃ怒ってるようにも見えるけどもう慣れた。これは先輩が困ってる顔だ。
「今日は大人しくしててください。そのためにお小遣いためたし」と真剣に言うと先輩はしぶしぶ財布を仕舞った。
入ってすぐ、男性更衣室と女性更衣室に別れていて、それぞれそこで一旦別れることに。
「い、いいですか?出てきた私を見ても幻滅しないでくださいよ」と先輩を軽く上目で見ると
「何だよ、幻滅って」と先輩は不思議そう。
そ、それは思ったよりスタイルよくないなーとか……?なんて言えない。
慌てて着替えを済ませて、髪を軽くくくり更衣室から出ると、先輩はすでに着替えた後なのかオレンジ色とブルーが絶妙な感じでグラデーションになっていて、黒いヤシの木が所々柄の入っている水着姿で待っていた。
は、初めて見る、先輩の競泳用ではない水着姿。似合ってるし!
「お、美海~!」と先輩はすぐに私を見つけるとぶんぶん手を振る。
「すみません、着替えるの手こずっちゃって」
「いや………」先輩は顔をちょっと逸らして口元に手を当てる。
やっぱ……似合ってなかった…?やっぱもっとダイエットすべきだったー!
と思ってると
「すっげぇ可愛い。想像以上」と先輩は顔を戻しどこか恥ずかしそうに笑った。
え…想像以上!?
それは嬉しい!智花のおかげだよ、ありがとう!
「言い出したの俺だけど、何か他の男に見せたくないなー」と子供っぽいことを言い出す。そして普段は絶対にない私のウェストに手を回し歩き出した。
わ!わわっ!
「これだったら俺のものって感じじゃね?」
「まぁそうですけど…」恥ずかしいって言うか。
それから私たちはレンタルで借りた浮き輪やボートで水に浮かんだり、四人乗りのボートタイプのウォータースライダーでは「キャー!」想像以上のスピードで上へ行ったり下にいったりが怖くて叫んでいたけれど先輩は「ははっ!すっげぇな!」と楽しそう。
あまりの怖さに思わず先輩の腕にしがみついちゃいった。
ザバリとボートが水面に落ちて、
「し、死ぬかと思った……」と顔を青くしていると
「んな大げさな。美海って絶叫系意外とダメだったんだな」
「ム。絶叫系って言ってもジェットコースターじゃないし、滑り台みたいなものを想像してたから」と口を尖らせていると
「はは、可愛い、可愛い」とまたも頭をぽんぽん。
最近……先輩の”可愛い”がペットや子供を可愛がるような口調に聞こえてきたよ。



