人魚のティアドロップ


試験期間中だったからそれなりに勉強も頑張った。そして日曜日当日。

朝から私はお弁当作りに奮闘中。と言うものの、私お母さんのお手伝いはたまにするけど料理に関しては殆どど素人。

卵焼き一個焼くにも

「わー!焦げたぁ!」とか「たこさんウィンナーってどうやって作ればいいの?」とか?

インターネットのレシピ検索でスマホとにらめっこしていると、見かねたお母さんが手伝ってくれた。

「急に弁当作って出かけるってどうしたの?試験間近でしょ?」

「きょ、今日だけは智花と話題のテーマパークに行こうってことになって」

く、苦しい言い訳~……勿論、そう言われることを想定していたから智花には事前に口裏を合わせてもらうことにした。幸いにも智花も新しくできた彼氏とお出かけ……とは言ってもこちらは彼氏が硬派らしいから図書館で勉強しようってことになったらしいけど、この辺をうろうろすることはないらしい。

持つべきものは親友よね!智花、ありがとう!

お母さんの手助けもあり、何とかお弁当も完成した。

私はお弁当をバスケットに詰め込み、ビキニもプレゼントも持った、メイクもした。服も…白いTシャツにジューシーな色合いのピンクグレープフルーツ色っていいのかそんな感じの色のカーディガン、白黒チェックのマキシ丈スカート。

は、張り切り過ぎかな…

蒼空にうっかり出くわしたらまた何か言われそうで、私はそろりと忍び足で家を出て逃げるように待ち合わせ場所の駅へと向かった。

私の最寄りの駅で待ち合わせしたとき、すでに先輩は到着していた。濃いグレーのTシャツに少しダメージ加工したジーンズ、手には普段持ち歩いたことが見たことないトートバッグ。

先輩って意外とこうゆうとこ真面目って言うか。滅多なことがない限り私より先に着いている。時間にルーズじゃない所も好きなポイント。

「ごめんなさい、遅くなっちゃって」

「いや?俺が早く着きすぎた。楽しみ過ぎて」

楽しみ過ぎて―――?

そんなこと言われたら、また一段と胸がきゅっと高鳴る。

「だってはじめて美海のビキニだろ?」

一言余分じゃなければね。