幸せの青い小鳥を助けたら、隣国の王子に番になってくれと求婚されました


 腕を組み、キリルは蔑むようにシーラを見る。

「ち、違います……私はたぶらかしてなんか……!」

 訴えるようにシーラがキリルを見たが、キリルの黙れと言わんばかりの圧の強い視線に、シーラは圧倒されて黙り込んでしまう。

「第一王子ともあろうお人が、こんな節操のない女に求婚して、国は納得なさるのでしょうか?」
「そのことなら、きちんと調べはついているよ」

 キリルの挑発に、ルーリウスはつまらないと言う顔でそっけなく返事をした。

「屋敷で、シーラは両親と姉であるあなたに使用人以下のような厳しい対応を受けていた。毎日、義母義姉に小間使いのようにこき使われ、嫌がらせを受ける。シーラの家の人間は、シーラ以外の使用人たちにも厳しく当たっていたけれど、シーラは誰にでも分け隔てなく接する優しい子だ。そんなシーラを、使用人たちが好意的にみるのは当然だろう。そして、その様子を気に入らないと思った君たち家族は、シーラをこの屋敷へ追いやった」

 ルーリウスは淡々とした口調で話していく。その間も、シーラの肩を優しく掴んだまま離さない。