「シーラ、まさか幸せの青い鳥を?どうしてシーラが!?見つけたらすぐ教えなさいっていったじゃない!そしたら、シーラじゃなく私が求婚されていたかもしれないのに……」
「それはありえないな」
フッ、とルーリウスは呆れたように鼻で笑う。
「君のような最低で卑劣な女に求婚するほど、俺は馬鹿じゃない。君は妹であるシーラにいつも酷い仕打ちをしていただろう。婚約者からのドレスを勝手に持って帰ったり、シーラが着ているドレスに鋏を入れてボロボロにしたり、あげくの果てにはその婚約者をシーラから奪うような最低な女だ。ああ、でもそのおかげで俺は心置きなくシーラに求婚できる。そこは唯一褒められるべきところかな」
ルーリウスがそう言うと、キリルは青ざめながらシーラに目を向ける。まるでどうしてこの王子は全てを知っているのだと言わんばかりの顔だ。だが、すぐにキリルは何かを思いついたように視線をルーリウスへ戻した。
「……あなたが一国の第一王子なら、シーラはおやめになった方がいいと思います。シーラの出生がどんなものかご存じですか?シーラの母親は、私が母のお腹にいた頃、父をたぶらかしてシーラを身ごもったような女です。そんな最低な女から生まれたんですもの、シーラも最低なんですよ。シーラも私も最初は同じ屋敷に住んでいたのですけど、シーラが男性の使用人たちをたぶらかしてばかりいるので、お父様がお怒りになってシーラを屋敷から追い出してここに住まわせたんです。だから、この屋敷には一人も男性がいないんですよ」



