幸せの青い小鳥を助けたら、隣国の王子に番になってくれと求婚されました


「さて、シーラの絶望した顔も見れたし、私は帰るわね。こんな辛気臭い所にいつまでもいたら私まで辛気臭くなってしまうもの」

 そう言って、キリルは立ち上がり、シーラを見下ろしながら微笑むと応接室を出て、屋敷から去っていった。

 シーラが茫然として動けずにいると、窓の外から馬車の走る音がする。シーラは突然立ち上がり走り出すと、自分の部屋に来てクローゼットを勢いよく開けた。そして、奥から鳥かごを取り出すと扉を開ける。すると、小鳥は鳥かごから飛び出し、シーラの肩へ止まった。

「私、婚約解消されてしまったわ……お姉さまとハルベルト様が一緒になるって……もう、私はここから、二度と出られない。ずっと、一生、お姉さまに嫌がらせされながら生きていくの……」

 ポロ、ポロ、とシーラの両目から涙がこぼれる。次第にその涙の量は多く鳴り、シーラは嗚咽を漏らして泣き出した。そんなシーラを、小鳥は真剣な顔でジッと見つめている。そして、何かを決意したようにキリッとした顔で窓の外を見ると、小鳥はそっとシーラの頬へ寄り添う。それから、急に飛び立った。