「せっかく会いに来てあげたのに、出迎えもしないだなんてどういうつもり?呆れた妹ね」
「ご、ごめんなさい」
「あら、シーラ、ずいぶん上質で素敵な服を着てるじゃない」
キリルに言われて、シーラはハッとしてうつむく。この日、シーラが来ていた服は、婚約者であるハルベルトから贈られた服のひとつだった。
「もしかして、ハルベルト様からの贈り物?」
「……そう、です」
聞かれて、シーラはギュッと片方の手でもう片方の腕を掴んだ。その様子に、キリルは目を細めて気に食わないという顔をした。
「へえ、ずいぶんと調子に乗っているのね。そんな良い服、シーラにはふさわしくないわ。もしかして、他にもまだあるのかしら?」
そう言いながら、キリルは応接室を出て歩き出した。
「お、お姉さま!?」
キリルの向かう先はシーラの部屋だ。部屋にたどり着くと、威勢よくドアを開き、部屋を見渡す。
「相変わらず質素でつまらない部屋ね。クローゼットは、確かここだったはず」
「お、お姉さま、やめてください!」
(今クローゼットを開けられたら、小鳥さんが見つかってしまう!)



