あの星の下で、もう一度

2年後__

僕は未だに美空以上の人を見つけれていない、それどころか恋愛できないでいる、僕の心の中にはまだ美空が居る。今日は美空のお墓に行くためのお供え物を買いに来ている。

美空の事だからな…星に関する何かを…僕が目に付けたのは星の形では無いけど…指輪だった、綺麗なダイヤの指輪だった、これをお墓に置いていたら誰かに盗まれるかもしれないからお墓には花を、仏壇には指輪を…まずはお墓に行って手を合わせる。

「美空…今日も僕とお父さんを見守っててね、僕はまだそっちにはいけないけど、ゆっくり待っていてね… 」

よし、次は美空の家…僕の右手には綺麗にラッピングされた指輪の箱が入った袋がある、僕は今日美空に……。


「来てくれてありがとう、おや、なんだ?その袋は」
「これは…美空に渡すつもりで」
「そうか…入るといい」


「お邪魔します」

「…美空、今日は君に渡したいものがあるんだ。本当は直接渡したかったんだけどあの頃は何も出来なくて…だから遅くなったけどこれ指輪…僕と結婚してください。そして…お義父さん、美空さんを幸せにします。」

「…君には負けたよ。美空を幸せにしてあげなさい…私はもう何も言わないさ、美空こんなに想ってくれる人がいるのにどうして君は…」


優しく、慎重に指輪が入った箱を開ける、僕が美空にあげたプレゼントは全部星に関する物だったり星の形だったけど唯一星に関係ないし星の形じゃないけど…許してね。

僕は何年経っても君が好き、何年生きても美空に対する気持ちは好き以外見つからない。今でもたまに美空がいるあの時に戻れたら、あの瞬間に戻れたら、って今でも想う_


「…美空愛しているよ」
『私も…想空のこと、愛してる』

僕の後ろから美空の声が聞こえた気がして後ろを振り返るけどもちろん誰も居なくて…でも僕は美空がこんなに近くにいるんだって、嬉しくなった。…僕は美空の写真を手に取り、あの頃のように優しく触れるだけのキスを君に落とした、

涙の味がした__僕は…自分の名前みたいに誰かを一途に想い誰かに一途に想われた、僕はこれから一生をかけて君に愛していると伝える…君があの場所で1人にならないように、不安にならないように愛を伝える。今度はもう遠回りしない、ちゃんと真っ直ぐ伝えると決めた…そっと自分の左手の薬指を見る、僕たちは繋がっている…美空名前の通りキミは美しくて、愛おしい空だった…

これは空が生んだ真実の愛ーー。