「…心臓病って診断されて原因は分からないって言われた、まだ若いから進行も早くなるだろうって」
これを聞いた僕でさえ不安になるのに当の本人の美空はどんなに怖いだろうか…代わってあげたい、どうして美空がこんな病気を背負わないといけないのか?
世界も、空も、残酷すぎるって初めて思った…願いが叶うとしたら僕は空に向かって 美空を助けて と願うだろう…
1週間後にまた詳しく検査をするため入院を使って検査をするらしい、その検査についての同意書 説明 治療方法 など詳しく書いてある複数枚の紙を持って美空は深いため息をついた、
こんな長い陣列してる文を見たら僕だって吐きたくなる、これから美空に辛い治療が降り掛かってくる、僕も頑張らないと。
そして3日後…
大好きな星の形のピンを髪につけて彼女は病院へと旅立った_
あの星のピン、僕があげたやつだ…
星が好きなんだってキラキラ輝きながらそう言うから次の日星のピンをあげたら泣いて喜んでくれたのを昨日の事のように思い出せる。そうして車は病院に向かって走っていった、僕も後から行こう…
コンコン…
「入ってもいいですか?想空です」
「想空、入ってもいいよ」
窓際にベッドがありベッドの横にソファと机がある、至って普通の個室に美空はいた。
「普段私服とか制服だからいつもと違う服でちょっと恥ずかしいな…」
「なんでよ、かわいいじゃん」
「…!」
褒めたつもりだけど美空は顔を真っ赤にして照れていた。その姿がとても愛おしく、愛おしすぎて苦しかった。
「退院したら沢山言うから早く退院してね」
「当たり前でしょ、約束ね」
「…約束」
早く退院してね、その約束は二度と叶うことはなくやがて、過去の泡となって葬られるー。
コンコン、といつも通りノックしいつも通り美空と他愛ない会話をする…会話の途中で苦しそうに顔を歪ませたり、たまには酷すぎてナースコールを何度も押したことがある。それでも美空は元気に強く「気にしないで」って笑っていた。
だから僕も気にしなかった、心臓病にかかってない僕が気にして不安になったら美空も今以上に不安がるだろう…僕はそんな美空の姿を見てきて、守りたいと思うようになった…僕でも薄々気づいていた。
なんで守りたいって可愛いって思うのか、この思いがなんなのか…僕は美空を好きになっていた…星を見て目を輝かせる美空のことを可愛いって思って守りたいって思って好きなんて思っていた。僕は安堵して当たり前に隣にいた彼女に安心していた_さよならもバイバイの意味も知らないくせに…。
いつも通り病院に行きエレベーターに乗ろうとすると
「…さん!大変です308号室の患者さんの容態が…!、」
僕の目の前を慌ただしく駆け308号室と聞いた瞬間に僕は耳を塞ぎたくなった、その看護師さん達に続いて僕も後を追うと、そこは…間違いなく美空の部屋だった__急いで部屋を入ろうとしても
「申し訳ありません、今患者様の処置をしておりますので入口でお待ちください。」
恋だと自覚した瞬間に突き放されたみたいに僕は不安になった、奥からパタパタと慌てて走るスーツ姿の人がいた、タバコの匂いを包んで走るその人はどこか美空に似ていた。
「あ、あの…美空は…美空は無事なんですか…っ?!」
「すみません、今の段階ではなんとも…まだ患者様の処置が終わってませんので入口でお待ちください。」
あの人…美空のお父さん…?
「あ、あの…僕美空さんの友達…です、」
「…そうか、君が想空くんだね?いつも娘がお世話になっているよ、君の話はいつも娘から聞いているさ。」
タバコの匂い 誰かの香水の匂いを包む美空のお父さんは淡々と話すけど優しく話す様子に僕は少し戸惑った。
「…そうなんですか、いつもお世話になってます…」
美空の容態が悪化して院内はバタバタと騒がしく、美空の病室の部屋の中には色々な声が聞こえる。…美空を、神様を、運を、信じたい。僕はどうなってもいい、だから美空だけは助けてください…そうして何分経っただろう…
僕の体内時計では2時間と長い時間にいた気がするが実際は1時間くらいで、病室に入っていいと言われた。お父さんと一緒に入ると、酸素マスクをつけて苦しそうに目を瞑り寝ている美空がいた。
「あ、あぁ…っ美空…美空…!!」
これを聞いた僕でさえ不安になるのに当の本人の美空はどんなに怖いだろうか…代わってあげたい、どうして美空がこんな病気を背負わないといけないのか?
世界も、空も、残酷すぎるって初めて思った…願いが叶うとしたら僕は空に向かって 美空を助けて と願うだろう…
1週間後にまた詳しく検査をするため入院を使って検査をするらしい、その検査についての同意書 説明 治療方法 など詳しく書いてある複数枚の紙を持って美空は深いため息をついた、
こんな長い陣列してる文を見たら僕だって吐きたくなる、これから美空に辛い治療が降り掛かってくる、僕も頑張らないと。
そして3日後…
大好きな星の形のピンを髪につけて彼女は病院へと旅立った_
あの星のピン、僕があげたやつだ…
星が好きなんだってキラキラ輝きながらそう言うから次の日星のピンをあげたら泣いて喜んでくれたのを昨日の事のように思い出せる。そうして車は病院に向かって走っていった、僕も後から行こう…
コンコン…
「入ってもいいですか?想空です」
「想空、入ってもいいよ」
窓際にベッドがありベッドの横にソファと机がある、至って普通の個室に美空はいた。
「普段私服とか制服だからいつもと違う服でちょっと恥ずかしいな…」
「なんでよ、かわいいじゃん」
「…!」
褒めたつもりだけど美空は顔を真っ赤にして照れていた。その姿がとても愛おしく、愛おしすぎて苦しかった。
「退院したら沢山言うから早く退院してね」
「当たり前でしょ、約束ね」
「…約束」
早く退院してね、その約束は二度と叶うことはなくやがて、過去の泡となって葬られるー。
コンコン、といつも通りノックしいつも通り美空と他愛ない会話をする…会話の途中で苦しそうに顔を歪ませたり、たまには酷すぎてナースコールを何度も押したことがある。それでも美空は元気に強く「気にしないで」って笑っていた。
だから僕も気にしなかった、心臓病にかかってない僕が気にして不安になったら美空も今以上に不安がるだろう…僕はそんな美空の姿を見てきて、守りたいと思うようになった…僕でも薄々気づいていた。
なんで守りたいって可愛いって思うのか、この思いがなんなのか…僕は美空を好きになっていた…星を見て目を輝かせる美空のことを可愛いって思って守りたいって思って好きなんて思っていた。僕は安堵して当たり前に隣にいた彼女に安心していた_さよならもバイバイの意味も知らないくせに…。
いつも通り病院に行きエレベーターに乗ろうとすると
「…さん!大変です308号室の患者さんの容態が…!、」
僕の目の前を慌ただしく駆け308号室と聞いた瞬間に僕は耳を塞ぎたくなった、その看護師さん達に続いて僕も後を追うと、そこは…間違いなく美空の部屋だった__急いで部屋を入ろうとしても
「申し訳ありません、今患者様の処置をしておりますので入口でお待ちください。」
恋だと自覚した瞬間に突き放されたみたいに僕は不安になった、奥からパタパタと慌てて走るスーツ姿の人がいた、タバコの匂いを包んで走るその人はどこか美空に似ていた。
「あ、あの…美空は…美空は無事なんですか…っ?!」
「すみません、今の段階ではなんとも…まだ患者様の処置が終わってませんので入口でお待ちください。」
あの人…美空のお父さん…?
「あ、あの…僕美空さんの友達…です、」
「…そうか、君が想空くんだね?いつも娘がお世話になっているよ、君の話はいつも娘から聞いているさ。」
タバコの匂い 誰かの香水の匂いを包む美空のお父さんは淡々と話すけど優しく話す様子に僕は少し戸惑った。
「…そうなんですか、いつもお世話になってます…」
美空の容態が悪化して院内はバタバタと騒がしく、美空の病室の部屋の中には色々な声が聞こえる。…美空を、神様を、運を、信じたい。僕はどうなってもいい、だから美空だけは助けてください…そうして何分経っただろう…
僕の体内時計では2時間と長い時間にいた気がするが実際は1時間くらいで、病室に入っていいと言われた。お父さんと一緒に入ると、酸素マスクをつけて苦しそうに目を瞑り寝ている美空がいた。
「あ、あぁ…っ美空…美空…!!」

