Last Christmas

「食べさせてほしいなぁ⋯⋯」

そこまで甘える!?

少し驚いたが、これまで散々、私のほうが甘えてきたのだから、今夜はいくらでも甘やかそう。

そもそも、いつか必ず、今度は大和の支えになりたいと言いながら、普段の彼はしっかりしているから、そんな機会もなかったことだし。

最初は嬉しそうに、あーん、などと柄にもないことをしていた大和だったが、うどんを食べ終わると、

「飛鳥、ごめん。せっかくのイヴなのに」

「謝ることないわよ。誰も好き好んで風邪引かないでしょう」

「そうだけど、レストランも予約し損ねるし、俺ってポンコツ彼氏だなって、自己嫌悪⋯⋯」

シュンとする大和のことを、そっと抱きしめた。

「いいじゃない。だって、来年も、その先も一緒に居られるんだから」

「ありがとう。飛鳥に出逢えて本当によかった⋯⋯」

ラジオからは、去年と同じように、お馴染みのクリスマスソングが流れてくる。