Last Christmas

「あれ、飛鳥!遊びに来てくれたんだ?」

右側からそんな声がして、ドキッとした。

「あ⋯⋯いま帰ったところなのね、おかえりなさい」

「ただいま。って、ここ俺の部屋だけどな。待たせたんじゃない?ボロい部屋だけど、入って」

知り合ってから、あんなに一緒だったのに、部屋に上がるのは初めてだ。

「お邪魔します⋯⋯あ、これ」

手土産を渡すと、

「気にしなくていいのに、ありがとな!」

いつもの爽やかな笑顔を見せてくれる。

この笑顔を、これからもずっと見ていたい。

「飛鳥が来るって知ってたら、ちゃんと片付けておいたんだけど」

「あ!ごめん⋯⋯急に来たりして、迷惑だったよね⋯⋯」

呼び出すのは悪いかと思って部屋まで来たが、逆効果だっただろうか。

「そんなんじゃないよ。散らかってるのを見られるのが少し恥ずかしかっただけだから。気にせず寛いでてよ」

「ありがとう」