Last Christmas

もし、大和との関係が壊れたら⋯⋯それこそ、初めての失恋の時と同じ程度の痛手では済まないと思う。

そうだとしても⋯⋯とことん打ちのめされたとしても⋯⋯。

これまでのように受け身で、大和からの告白を待ち続けていては、私は何も変われないだろう。

それに、大和がとても優しい人ということは、これでもかというほど知っている。

だから、失恋に終わったとしても、また別の関係を築き直すことが出来る可能性だって充分にある。

当たって砕けろ、だ。

本当は、砕けたくなどないが。

理由やきっかけを探していたら、きっといつまでも先延ばしにするのはわかっている。

だから、今日、学校から帰ったら呼び出して告白しよう。

特に何の日でもない、ごく普通の秋の日に。





授業が終わり、大和の部屋の前で、ブザーを押そうとするも、勇気が出ない。

どれぐらい、部屋の前でグズグズしていただろうか。