Last Christmas

大和が、これをデートだと思ってくれていたとは。

「そうね。嬉しい⋯⋯」

思わず、私も本音が溢れる。

「だけど、私と一緒のところ、地元の知り合いに見られたら嫌じゃない?」

それは、気がかりである。

「え?なんでそんなこと思うの?」

「だって、私はお世辞にも美人とは言えないし⋯⋯」

上京したことで、それはつくづく感じている。

何しろ、東京は美人が多い。

「飛鳥が美人じゃなかったら、日本中⋯⋯いや、世界中の大半はドブスしかいないってことになるよ」

「もー⋯⋯そんな無理しなくたって、私はちゃんと鏡みてるから」

「だったら、視力落ちたんじゃないか?」

「ううん。私、両目とも1.5。あ、大和のほうこそ視力落ちたね?」

「残念でした。俺は両目とも2.0だから、飛鳥の負け!」

「え、そこで勝負する!?」

こんなくだらない張り合いをしながら、二人して笑って⋯⋯。