Last Christmas

「田舎だけど、それでもよかったら。実は、俺も飛鳥を連れて行ってみたいと思ってたからさ」

思わず、胸がトクンと高鳴った⋯⋯。

小さなテーブルの向こうの大和を見つめると、出逢った頃と変わらず⋯⋯否、それ以上に優しい目をしている。

大和は、私のことをどう思っているのだろう?

前からずっと、意図的にそれを考えないようにしていたが、今はどうしても考えてしまう。

失恋の傷なら、自分でも気づかないうちに、すっかり癒えている。

もう、出逢った頃のように、大和の前でべそをかくこともなく、いつも笑ってばかりだ。

この人だけはなくしたくない⋯⋯ずっと一緒に居たい。

しかし、私の一方的な想いで関係が壊れるのは、もっと怖い。

初恋ではないのに、こんな切なさは初めてだ⋯⋯。