Last Christmas

「ん?」

「その⋯⋯凄く素直で、可愛いなって⋯⋯」

隣を見上げると、大和は耳まで紅くなっていた。

私もつられて紅くなっているかもしれない。

デートなのか、そうでないのかわからないが、とても楽しく幸せな一日だった。

その日以降、私たちはごく自然に、いつも一緒と言ってもいいほど、頻繁に会うようになった。

遠くまで出かけるだけでなく、駅の近くでお茶や食事や散歩をしたり。

会うたびに、大和の新たな一面を少しずつ知って、知れば知るほど、素敵な人だなと思うようになった。


2年生の夏休みに入り、近くのカフェでお茶していた時、また、ふと思ったことがある。

「ねぇ、大和。長期休暇は帰省してる?」

「ああ。何しろ、いつでもサッと往復できる距離だから、たまに帰ってるよ」

あまりにも、いつも一緒に居るような感覚なので、大和が帰省していたことにも全く気付かなかった。

「行ってみたいな⋯⋯」